ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか。ファミリアクロニクルepisodeリューの感想です。リューの活躍や過去に注目した貴重なエピソードが満載な一冊です。しかし個人的に一番驚いたのはシルだったりします。途中からシルの凄さと謎が気になって仕方ありませんでした。
リューが主人公ですが、本編の主人公ベルも登場します。時系列からすると本編6巻の戦争遊戯が終わった後のお話です。
外伝ですが、本編で語られなかったところがたくさんあってよかったです。気になったところや面白かったところなど紹介していきたいと思います。
正義のリューと女神シル(?)
とある夫婦が豊穣の女主人に来店。夫はギャンブル依存症で娘を質に入れて負け越したため、娘を悪どい奴らに取られてダメ夫だった。
困った人を見過ごせないリューは質として売られた娘を助けに行くことに。
VIPしか入れない大賭博上にいることがわかったが、ギルド協力の下でガネーシャファミリアが警備しているので潜入できない。そこでシルが
『どこからか入場券』を入手してくる。。。
ここでまずシルの交友関係の謎が深まる...
リューは男装して、シルは貴婦人として夫婦を装い潜入する。シルさんは普段着痩せしてるため着飾ったときの可愛さがヤバい!シル派の筆者としてはまさに女神にしか見えない。
リューのギャンブルの強さは凄い!本命を釣り上げるため駆け引きで勝ちまくる。冒険や潜入業の経験が発揮されている。とにかくここまでリューの凄さ・能力・性格が強調されている感じ。まぁ〜この巻の主人公ですしね!
幸運の兎と女神
カジノのオーナーにハメられピンチに陥るリュー。そのピンチを救ったのはシルでした。シルのポーカーの強さは人間業ではなかった。状況は5対1、相手は通しを使ってチームプレイをしている。そんな中でもシルは相手の手をすべて把握し、精神を揺さぶり、勝利を重ねていく。『神の前では子は嘘をつけない』という神の能力があるとしか思えない。フレイヤの魂の色を見る能力があるような伏線もあり、シルの謎がかなり深まった。
気になるのはベルのスキル『幸運』を知っているとしか思えないところ、確かにモルドに連れられてカジノにやってきたベルがものすごい勢いでルーレットを当て続ける光景を目にしているとはいえ、最後の勝負のときにベルを呼び手を握り、『ベルの幸運を味方につける』ような行動をしっかりとっている。
全てが計算ずくという行動。。。一瞬でも焦りや困惑、苦悩の表情はなく、終始余裕のシル。。。
シルは女神なのでは???(女神フレイヤの正真正銘の娘?)
シルのおかげでギャンブルに勝ったリューはオーナーを追い詰め、捕らわれた娘を救出する。超カッコいいリューだが、ちゃんとオチ(意味深)もあって面白かった。
リューとシルの出会いと死闘
闇派閥とそれに組みするものを全て倒したリューは裏路地で生き倒れたところをシルに助けられた。実際にどんな感じだったのか語られます。
最初はドワーフのミア母さんとエルフのリューは種族の違いから対立してましたが、すぐにリューが降参した感じです。なにせ相手はフレイヤファミリアの元団長レベル6ですもんね。
リューはなんでもできるイメージがありましたが、意外とポンコツで何も出来ないところも面白かったです。
ファミリアの仲間を全て失い、生きる希望を失っていたリューをシルが悟すシーンは感動的ですらありました。シルが女神過ぎますね。見た目10代の少女のシルですが、落ち着いた雰囲気や回りや人の心を見定める目はただの少女とは思えないですね。(たぶん半分神様なんだろうけど)
生きる希望を見出したリューに賞金稼ぎ『黒拳』と暗殺者『黒猫』が襲いかかる。この話は完全にお笑い要素で面白かった。まあ〜『豊穣の女主人』の店員さんになる前のルノアとクロエのお話なのですが、現在の状況を見ればオチが完全にミエミエですよね(笑
ただルノアもクロエも人柄は悪くないのに、そんな物騒な仕事に手を汚さないと生きていけない世界なんですよね。相手を殺そうとしているのに罪悪感がちょっと薄いのが怖い。。。
ただ同じような仕事をして、実はボロ宿の隣同士に住み(お互い認知なし)、同じように神人者の神様に好きなときにステイタスを更新してもらったり、この仕事から足を洗いたいけど何していいか迷っていたりとすごく似た境遇の2人でした。
『豊穣の女主人』に攻め入った時点で運命は決まっていたんですけどね(笑
ただ
リュー&アーニャ
vs
クロエ&ルノア
みんなリューくらい強いんです。レベル4の上位ですね。
最終的なオチは割愛します(笑
店をぐちゃぐちゃにしたら...(察し
感想・まとめ
リューの性格と過去がよく分かりました。エルフっていうにはみんな正義感に溢れ真面目なのでしょうかね。リューがずっと闇派閥と戦い治安を守っていたという話もありましたね。
オラリオ暗黒時代に闇派閥と戦っていたのが、
・リューの所属するアストレア
・ガネーシャファミリア
・ロキファミリア
・フレイヤファミリア
ちょっと意外でしたがフレイヤファミリアもオラリオを守るために戦っていたんですね!フレイヤのワガママファミリアじゃなかったんですね。
その後アストレアファミリアが罠(本編13巻のジャガノート)にかかり全滅し、闇派閥に組みする者を怒りのまま襲って力尽きたリューにシルが救いの手を差し伸べるのだが...
シルが倒れたリューを見つけたのは偶然だったのだろうか?
っと少し疑問に思いました。
あまりにもシルの見通す力が凄すぎて、タイミングを見て、あえてリューを助けたんじゃないか?っと思ったりしました。
それほどシルの能力(?)が『神懸かって』いました。
リューの過去や想い、強さはよく分かりましたが、シルに関しては更に謎が深まりましたね。
最後にまとめると...
とにかく『豊穣の女主人』は神々も迂闊に手が出せないいろんな意味で最強の酒場というのがよく分かる一冊でした!