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グランプリシリーズ男子シングルはルール改正の影響で得点が激減してしまった理由



2018年フィギュアスケートグランプリシリーズも6戦が終わり、残すはグランプリファイナルを残すのみとなりました。

ルール変更後、初めてのグランプリシリーズでしたが、男子シングルは得点が激減しまいました。男子シングルはミスが多い印象でした。驚くことに6大会中誰一人としてノーミスで滑りきった選手はいませんでした。

新ルールになって何故男子シングルはミスが多く、得点が激減してしまったのか考察していきたいと思います。

 

 

今年と昨年の得点比較

男子シングルは昨年と比べ、得点が減ってしまうことは想定済みでした。何故なら新ルールではフリーのジャンプの本数が8本から7本に減ってしまったからです。

 

要するに1本分のジャンプの点数が減ると予想されました。昨年までだいたいの男子は最後のジャンプに3Lz(ルッツ)・3F(フリップ)・3Lo(ループ)・3S(サルコウ)を飛んでいたため、約6.0点ほど点数が下がると計算していました。しかし現実は昨年より大きく得点が下がる結果になりました。

 

各大会1〜8位の選手の得点を比較

GPシリーズ 17年技術点 17年演技構成点 18年技術点 18年演技構成点 総合得点差
ロシア 134.53 125.48 116.98 118.16 -24.87
カナダ 125.75 123.05 129.94 119.53 +0.67
中国(フィンランド) 136.47 121.49 119.64 119.62 -18.7
NHK 124.06 121.68 108.21 118.43 -19.1
フランス 131.79 123.89 117.57 122.27 -15.84
アメリカ 120.1 122.34 112.89 116.37 -13.18

 

 

平均で約15点ほど総合得点が下がりました。ジャンプの基礎点だけではなく演技構成点まで下がっていますね。カナダ大会は同じくらいでしたが、他の大会は昨年と比べて得点が激減したのが分かると思います。

 

 

 

男子シングルでミスが多い理由

得点が下がった理由として一番シンプルな理由は『ミスが多かった』からだと思います。そもそもミスをしなけらば得点はジャンプ1本分しか下がらないはずです。

 

ではなぜミスが多かったのか?グランプリシリーズを6大会見た感想から以下の2点が理由として考えられると思いました。

 

4回転ジャンプに挑戦した

新ルールではGOE(出来栄え)評価が±3から±5になり、ジャンプの基礎点が下がりミスしたときの減点も拡大しました。逆に最高評価の+5を獲得すれば旧ルールより点数がもらえるシステムになりました。

減点を恐れて4回転を飛ばない選手が増えるかと予想されましたが、実際にはほぼ全ての選手が従来通り4回転ジャンプに挑戦しました。逆にロシアのボロノフ選手(31)は新たに4回転ループに挑戦したり、ドミトリエフ選手(26)は4回転アクセルに挑戦したりしていました。羽生選手や宇野選手も4回転の本数は変わらなかったですよね。

しかし成功率が昨年より上がったとは言えず、ショートですらノーミスで滑りきった選手は女子比べて少なかったです。トップ選手ですら4回転ジャンプの成功率は50~60%です。

フィギュアスケートのジャンプ成功率を調べてみました - マホトラのブログ

さらにGOE評価+4~+5を獲得しなければ昨年より点数は低くなってしまうので、普通に飛ぶだけでは点数が下がってしまいます。よって今まで通り4回転ジャンプに挑戦すれば点数が下がってあたりまえな状況だと言えます。

 

 

回転不足判定が厳しくなった

今シーズンから1/4回転ジャスト回転が足らない場合は回転不足認定されるようになりました。今までは1/4回転ジャストはセーフだったので影響は甚大です。実際に見ていても今の回転不足なの??っていうシーンはとても増えたような気がします。

回転不足になればジャンプの基礎点は70%になるし、GOE評価も-2or-3になります。下手をすればもっと減点されます。

ただでさえジャンプの基礎点が減っているのに回転不足判定されたらたまったものじゃないですよね。よってノーミスで滑らない限り点数は必ず昨年より低くなります。だからと言って無理をして4回転ジャンプの本数を増やすのも危険ですよね。なにせジャンプ成功率は高くて60%ほどなのですから・・

実際に練習で飛べる確率と試合で飛べる確率は別ものらしいです・・

 

 

ミスが演技構成点に影響した

今シーズンから一つでもミスをした場合は演技構成点に影響するようになりました。今までもミスした場合は『演技構成点の評価に満点10をつけるべきではない』という注意書きがルールにありましたが、実際にはガンガン高評価判定されていました。

 

しかし今シーズンは明らかに演技構成点が伸びなくなりました。6大会すべてで演技構成点の平均は昨年を大きく下回っています。約4点ほど低くなった

 

演技構成点の10点満点中だいたい0.3~0.5点ほど低くなっている計算です。演技構成点が高評価だったパトリックチャン選手やフェルナンデス選手が引退してしまったからというのも考えられますが、すべての大会で低くなった理由には当てはまりません。

 

データより、演技構成点が下がった理由は

ミスしたときの演技構成点への減点が拡大したから

と考えるのが普通だと思います。

 

男子シングルはショート・フリー共にノーミスという場面はほぼありません。

 

よって新ルールから演技構成点も旧ルールと比べて低くなってしまうのは仕方がない状況かもしれませんね。

 

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GOE評価のバラつきと満点評価の困難さ

フィギュアスケートのルール改正でGOE評価が±3から±5になったせいで、ジャッジの評価のバラつきも拡大しました。

www.absbmagic.com

 

若干の評価のバラつきは仕方ないかもしれませんが、問題なのは新ルールになってから一つの項目だけでもGOE満点評価を得た選手がいないことです。これは満点評価のGOE+5を獲得することがとても困難になったことを意味します。

 

ここから先は想像の域を出ませんが、やはりジャンプで+4~+5の評価を得るためには以下の項目をすべて満たさないとダメになったことが大きいと思います。

 

1) 高さおよび距離が非常に良い
2) 踏切および着氷が良い
3) 開始から終了まで無駄な力が全く無い

 

ほとんどの選手には影響がないですが、羽生選手やザギトワ選手のように満点評価を連発していた一部の選手には大きな影響があると思います。今までは他の要素(タノジャンプ・複雑な入り等)で評価を稼げていたのに上記の要素を1つでも満たしていないと判定されたらノーカウントになるわけです。

 

現に羽生選手のフィンランド杯ショートの採点表は審判のジャッジが分かれていた形跡が見受けられます。特に最初の4Sで評価+3をつけた審判はなんなんだろうって思いましたね(笑

どう考えても+5にしか見えなかったです。

 

評価がバラバラな採点表(一部) 

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今回のグランプリシリーズを見た個人的な感想として

ちょっと失礼かもしれませんが

難しい入りや音楽の要素は無視してとにかくジャンプを飛ぶ選手の方が有利になったんじゃないかな~と思いました。

 

 

 

 

まとめ感想:男子は得点が伸びづらい

おそらく今後も男子シングルは得点が伸びづらいでしょう。やはり4回転ジャンプは得点が大きいので評価が少しでも変わってしまうと点数が増減が激しいです。今までよりジャンプの成功率を高めないと逆に4回転ジャンプは弱点になってしまうかもしれません。

 

男子シングルの得点が低くなってしまった理由を簡単にまとめると

ミス判定されやすくなってジャンプ成功率が低下してしまったこと

ミスによって演技構成点が影響を受けていること

だと考えられます。

 

グランプリシリーズを見た感想として思ってしまったのは、ルールが厳しすぎるので4回転ジャンプをやめた方がいい選手も多いんじゃないかな~と感じてしまいました。

3回転ジャンプだけにしてショート・フリーもノーミスで綺麗に滑った方が得点が伸びるかもしれません。特にフランス杯のジェイソンブラウン選手を見るとそのように考えてしまいました。点数の加点も演技構成点も高かったですね。

 

でもミスを恐れずに4回転ジャンプに挑戦する方が個人的には好きです。全体的に新ルールは4回転ジャンプのギャンブル性が高まった印象を受けました。今まではリスクが少な過ぎただけかもですね。。

 

今後も男子シングルは得点が伸びづらい状況が続くかもしれません。

3回転ジャンプに絞る傾向になるのか?さらに4回転ジャンプに挑戦するのか?

目が離せませんね!